大浦湾の海そうの不思議に迫る!海の植物から海中環境を学ぶ

②実際に海そうを使った実験を見せていただきました
③渡部さんが寄贈してくださった「海藻の標本」
④イベント終了後、海藻の標本を見ながらアフタートーク
⑤皆さん、真剣です

海の環境も変わってきている。ウニがたくさんいるという話はスノーケリングをしていて実感があった。守ることを考えないといけないと思った。

竹野の海が悪い方向に変化しているのはショック。対策や取組みが必要だと思った。自分にできることを考えてみたいと思った。
ウニの増殖、海底の砂漠化…変わりゆく海の中の環境
「”海藻”と”海草”の違いが分かりますか?」という問いかけからイベントは始まりました。海藻は藻類の仲間で、葉・茎・根の区別が明確ではなく、胞子によって増えます。一方で、海草は種子をつくって増える海の植物で、葉・茎・根がきちんと区別できる点が大きな特徴だそうです。
日本には、食用として知られる海藻だけでも約50種類が存在し、『日本海藻誌』にはおよそ1000種類が掲載されています。
さらに、今回のフィールドが位置する大浦湾は、暖流系と寒流系が交わる豊かなエリアで、多種多様な海洋生物が生息しています。環境省による藻場調査のモニターサイトにも指定されており、国内でも重要な海域として知られています。
しかし近年、この多様性豊かな海中環境に大きな変化が起きているとのこと。
その代表例が、「ウニの異常増殖による“磯焼け”」です。ウニが海藻を食べ尽くすことで、海底が砂漠のように生物の少ない環境へと変化してしまうという問題が進んでいます。参加していた地元の漁師さんによれば、漁業組合でもウニの駆除活動を行っているとのお話でした。
魚や貝類と比べ、普段あまり注目される機会の少ない海藻・海草について、改めて学び、海の環境変化について考えるひとときとなりました。
